ドバイ・ワールド


ドバイ・ワールドってのは持ち株会社で、実体として重要なのはその傘下にあるドバイ・ポーツ・ワールドやナキールなんだろう。

ドバイ・ポーツ・ワールドは港湾ディベロッパーで、ナキールは不動産ディベロッパー。要するに巨大ゼネコンだ。

そこがモラトリアム(債務返済猶予)するってことは、ドバイ・ポーツ・ワールドやナキールが手がけた物件にも大きな値動きが出る可能性がある。

下がって投売り状態になるのか、上がってバブルになるのか、どっちになるのか今の段階ではよく分らないけど、大きな動きにはなりそうだ。

ドバイ・ワールドが手がけているのは、中東の物件に限ったことではなく、全世界の、特に新興工業国に注力している。

ドバイの金持ちはアルカイダに資金協力していたという疑いもあり、なんとも政治的にはグレーゾーンなところだが、本当にアルカイダと繋がっているのならば、ドバイが属しているUAEに原発を作るということは、アルカイダにプルトニウム入手の道筋をつけてやるのと同じことになる。

米軍はイラクから兵力を抜いてアフガニスタンに移動させると言っているし、サウジとUAEに原発を作ってプルトニウムを置くのと、イラクを手薄にするのが重なっているのがなんとも微妙だ。

核があるとそこが火種になるというイメージがあるが、イメージに反して核保有国同士は絶対に全面戦争をしない。

互いに核を撃ち込みあったら、どっちの政府も政治的にもたないから、逆説的な話だが、核保有国同士は相互に限定的な平和条約を結んだのと同じことになる。

非常に逆説的な話だが、北朝鮮が核保有宣言したことにより、第二次朝鮮戦争の目はほとんどなくなっている。

サウジとUAEが原発建設で潜在的核保有国になった場合、核保有が限りなく黒に近いグレーであるイスラエルと、サウジ・UAEは絶対に戦争しないということになる。

ユダヤ戦闘国家と、中東のイスラム諸国で最も金持ちなサウジ・UAEがもう敵対しませんということになると、他のイスラム諸国もイスラエルと戦闘するのは非常にやり難くなる。

イスラエルを発火点とする戦争が中東からなくなるならば、原油供給の安定度が増すので、価格コントロールはしやすくなる。

戦争リスクが低減すれば、原油価格は安定するはずだが、逆にアゲサゲが激しくなるようだと、それは投機目的で恣意的にアゲサゲしているということになる。

ドバイ・ワールドなんてものが存在することは、ほんの先週までまったく知らなかったが、ここは取り合えずの金融危機が去っても注目して見ておくべきところだろう。