泥の河
制作:1981年 日本 太宰治賞を受賞した宮本輝の同名小説を、重森孝子が脚本化し、監督デビューの小栗康平が映画化。新人監督が日本映画大賞を受賞するのは初めて。
朝鮮戦争による特需で、高度成長が始まろうとしていた頃の大阪。河っぺりの食堂の息子、信雄(朝原靖貴)は、置き去りにされた荷車から鉄屑を盗もうとしていた少年、喜一(桜井稔)に出会い、仲良くなる。
喜一は、対岸に繋がれているみすぼらしい舟に住んでいるという。喜一は信雄に、姉の銀子(柴田真生子)を紹介してくれた。3人は仲良く遊ぶようになる。
信雄の父、晋平(田村高廣)は、その話を聞くと、「夜になったら、あの舟に行ってはいけない」と言った。だが、父も母(藤田弓子)も、対岸の舟に住む姉弟を夕食に呼んで、暖かくもてなしてくれた――。
高度成長から見放された貧しい家庭の日常を、優しい視点で描く。偏見と差別に耐えながら母親(加賀まりこ)を支える姉弟がいじらしく、深い悲しみを誘う。
その他の賞
日本映画優秀賞 「駅」東宝
「謀殺・下山事件」俳優座映画放送
「幸福」東宝
「遠雷」ATG/NCP/にっかつ撮影所
監督賞 小栗康平「泥の河」木村プロ
脚本賞 倉本 聡「駅」東宝
男優演技賞 田村高廣「泥の河」木村プロ
女優演技賞 倍賞千恵子「駅」東宝
「男はつらいよ―浪花の恋の
寅次郎」松竹
撮影賞 木村大作「駅」東宝
美術賞 木村威夫「謀殺・下山事件」俳優座映画放送
音楽賞 宇崎竜童「駅」東宝
録音賞 吉田庄太郎「ええじゃないか」松竹/今村プロ /映像企画
「曾根崎心中」栗崎事務所
教育文化映画賞 「芭蕉布を織る女たち」桜映画社
ニュース映画賞 毎日ニュース1295号「ともに生きる明日を」毎日映画社
大藤信郎賞 「セロ弾きのゴーシュ」オープロダクション
日本映画ファン賞 「駅」東宝