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受賞者インタビュー

第62回コンクール

男優主演賞:国分太一

初の本格主演が「僕の代表作」に

人気グループ「TOKIO」のメンバーとして活躍中だが、本格的な映画主演は初めてだった。それが堂々の栄冠。「思いもかけないこと。芝居を長くやってきたわけでないのに。平山秀幸監督やスタッフのおかげです」

 「しゃべれども しゃべれども」で演じたのは、古典を愛する落語家の今昔亭三つ葉。自身も思うように上達しないのに、コミュニケーションに悩む男女3人に「話し方」を教える。一方、一門会では師匠の十八番「火焔(かえん)太鼓」に挑戦した。

 撮影前に台本と古今亭志ん朝の「火焔太鼓」の資料が届き、「全部覚えて」と指示されたが……。「正直、無理だと思いました」。TOKIOのツアー中も資料を携行したが、「集中できないのが怖くて」、結局は触れなかった。

 ツアー終了後、三つ葉になりきるため、思い切って短髪にした。自宅では着物で過ごし、柳家三三(さんざ)の指導を仰ぎ、移動中も入浴中もけいこを続けた。その結果、「火焔太鼓」の場面は、プロの落語家にも称賛された。

 「監督に『どんどん三つ葉になっていたぞ』と言われたのがうれしくて。初めて映像を見たときは僕も感動しました。短期間で集中したのが良かったのかな。もうできませんよ」と笑う。

 「話し下手」な共演者との息もピッタリだった。「でも、顔合わせのときの雰囲気は最悪だったんです。だんだん仲良くなり、最後は別れるのがつらくなって。話し方教室の流れと同じでした」

 今まで役者としての欲はあまりなかったが、「これだけいい作品、監督やスタッフと出会えたことで、またやりたいという感情が芽生えてきました」という。「間違いなく僕の代表作」を得た今、さらなる飛躍に期待がふくらむ。
(文:毎日新聞社 岸桂子)

1974年東京都生まれ。94年、TOKIOとして“LOVE YOU ONLY”でCDデビュー。04年にはTOKIO結成10周年を記念して“TOKIO 10th anniversary LIVE 2004”ツアーを開催。類稀なるマルチな才能を活かし、音楽活動のみならず、TV、ラジオ、キャスターと幅広く活躍中。現在、「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ)、「R30」(TBS)、「メントレG」(フジテレビ)、「国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉」 (テレビ朝日)などレギュラー番組を数多く抱えるほか、「FIFA 2002 World Cup Korea/Japan」(02/TBS)、「2006 FIFA World Cup」(06/TBS)のメインキャスター、全日本フィギュア選手権と世界フィギュア選手権のナビゲーター(04〜/フジテレビ)など、スポーツキャスターにも挑戦。TVドラマは「あぶない少年」(88/テレビ東京)でデビュー、主なドラマ出演作は「トキオ 父への伝言」(04/NHK)、「ダンドリ。〜Dance☆Drill〜」(06/フジテレビ)など。映画は、初主演となった『ファンタスティポ』(05/薮内省吾)で堂本剛とダブル主演を果たす。受賞対象作『しゃべれども しゃべれども』で単独初主演を果たした。