[ 第2回 ] 中島監督にまた声をかけていただけるでしょうか
撮影終了後、中谷はインドへ一人旅をした。「以前からインドへ行きたかったこともあるのですが、これまでは勢いが足りなかったんです。恐れの気持ちもあったのかもしれない。しかし、もう二度と中島監督との仕事はしたくないと思うほど『嫌われ松子の一生』は大変だったので、インドぐらい大したことはないないなんて考えられたんです」と笑う。そして、時間が流れ、考えにも変化が生まれる。「中島監督にまた声をかけて頂けるでしょうか。今はそうなったらうれしいと思っています。不思議ですね」
昨年は黒沢清監督の永遠の愛をテーマにしたホラー「LOFT ロフト」にも出演した。「ものづくりへの静かな情熱がある現場」だった。「人は理由がなくても行動するんです」という黒沢監督の言葉が強く印象に残っているという。「どうしても分からないことに理由を求めてしまったりするんですが、黒沢監督の言葉を聞き確かにそうだなと感じました。全てに理由があるかというと、偶然ということもある。計り知れないものを分からないまま受容することも大事なのだと、教えて頂きました」
今年は、内野聖陽と共演した「あかね空」などが公開される。
「魂のある作品にかかわっていきたいと思っています。観客にきちんとメッセージを伝えることを大切にしたい」
(T)
1976年、東京都生まれ。
93年、TVドラマ「ひとつ屋根の下」でデビュー。「横浜心中」(94/日本テレビ)、「長男の嫁2」(95/TBS)、「恋のためらい」(97/TBS)など多数のTVドラマに出演し、「ケイゾク」(99/TBS)、「永遠の仔」(00/日本テレビ)などの主演で高い評価を得る。映画デビューは『大失恋』(95/大森一樹)で、同年『BeRLiN』(利重剛)で初主演を飾る。その後『リング』(98/中田秀夫)、『らせん』(98/飯田譲治)、『リング2』(99/中田秀夫)、『壬生義士伝』(03/滝田洋二郎)などで映画女優としての地位を確立した。また、絵本「だぁれも知らない」や、初エッセイ「ないものねだり」を出版するなど、多方面で才能を発揮している。